あらすじ
はるか昔──。
地球の滅亡から月や宇宙へと逃れた人類は「乙女座超銀河団中央評議会」と邂逅い、
その文明圏に迎えられた。ある者は異種族と交配し、ある者は異星の風土に適応し、
ある者は純血を守りながら、その命を未来へと繋いだのである。いくつもの新たな種が生まれ、栄え、そして滅びていった──。
惑星レプタルゴンの鱗 龍 族、惑星メルーシュの賢 獣 族、惑星エルティーユの天 翼 族もまた、
人類の末裔である。時同じくして滅びの危機に瀕していた彼らは、
月 下 族が操る移民艦に一族の命運を託し新天地を目指していた。
新天地の名は、天の川銀河太陽系第三惑星“地球”。
月に残る人々によって、彼らの故郷は青い星として甦ったのである。
だが、船が太陽系外縁へワープアウトした後で事件は起こる。
何者かが艦内に持ち込んだ3匹の「人狼」を解き放ってしまったのだ。
人狼。それはかつて地球を滅ぼし、宇宙に混乱をもたらした人類の天敵。
人狼を倒さねば、地球に還ることは許されない。
かくして、種の存亡をかけた戦いがはじまった。
はたして勝ち残るのは人間か、それとも人狼か──。
惑星レプタルゴン人「鱗 龍 族」。戦いを好み、獰猛
だが遊びも大好きで単純明快、強さがすべての種族。
筋力は見た目よりもたくましく、トレーニングは特に
せずとも男子は大きく屈強に、女子は特殊な神経毒の
爪が発達する。戦闘大好き、なんでも戦って決める。
惑星エルティーユ人「天 翼 族」。穏やかな性質で、代々神に定められた女王が統治する神秘の種族。平和と歌が好きで楽器も得意。比較的長寿で、魔法はつかえ
ないが、勘のような霊感のようなものは強め。背中の
翼は羽ばたいてふわっと舞う程度はできる。
惑星メルーシュ人「賢 獣 族」。素早い進化が可能な
賢い民。知力が高くリーダーと群れを守りぬく種族。
祭が大好きで、何かと理由をつけてはどんちゃん騒ぎをし、歌い踊る。メルーシュ星の崩壊が予知されたことで、銀河を放浪する民族として何年も過ごしていた。
「月 下 族」。かつて、あの青い星を支配し、今は人狼や環境破壊などの脅威により月に移住した地球人の基本
種族。宇宙に対応し多少の進化をとげた地球人。かつて人類が滅びかけた「狼の日」と呼ばれる大災厄から月へ逃れた者たちの末裔。